第186章

桐生椿は迷いなく彼と掌を打ち合わせ、互いに散って動き出した。

椿はすでにホテル全体の監視カメラの状況を掌握している。救出に入る前から、頭の中で最短かつ最適の導線を組み上げていた。監視の死角だけを縫って進めるルート――その通りに。

一方の九条蓮は、このフロアに潜んでいた連中を手当たり次第に「掃除」していった。

脅威が消えるにつれ、ようやく異変に気づく者が出始める。だが蓮は、そこで引くどころか、さらに挑発するように手を進めた。

殺せば殺すほど、相手は事態の深刻さを理解する。理解した瞬間、人は焦る。焦れば判断が鈍る。

案の定、すぐに止めに来る部隊が組まれた。

それでも九条蓮は幽霊みたい...

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