第190章

「よぉ。桐生家も人材が尽きたか? 出迎えが障害者とはな」

 先頭に立っていたのは二十代そこそこの若い男だった。だが身なりはチャラつき、目つきも品がない。まともな人間には見えない。

 手には金属バット。背後には黒スーツの用心棒がぞろぞろ――最初から桐生家に難癖をつけに来た、と言わんばかりの陣容だ。

 外で止める者がいないのも、きっと連中が黙らせたか、金で転ばせたか。その程度の話だろう。

 桐生美月が声を張った。

「誰が障害者よ。私は桐生家の長女なんだけど」

「へぇ? 長女ねえ。じゃあ両親は? それに桐生宗一郎っていうクソジジイはどこだ? 家主なんだろ。桐生家が火の車だってのに、当主...

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