第201章

競売人は、全員から異議が出ないのを確認すると、各自の入札額をその場で大型スクリーンに映し出した。

金額が表示された瞬間、会場の視線は一点に吸い寄せられる。

十数枚の紙片のうち、ただ一枚だけ――「30億」と書かれたものがあった。

28億に最も近い数字。

つまり、その「30億」を書いた者こそが、今日この土地を落とした“当たり”ということになる。

小島貴博は、その紙片に名前が書かれていないのを見て、これは桐生椿のものではないと決めつけた。

そして高らかに笑い、言い放つ。

「桐生椿、お前の負けだ!」

ざわり、と空気が動く。

皆が数字から目を離し、二人へと視線を移した。

「その紙、...

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