第77章

 その言葉を聞いた瞬間、佐野靖子はぎゅっと拳を握りしめた。

 最近ようやく射撃の授業に触れたばかりだ。彼女の命中率は、正直言ってひどい。

 ダーツのほうは桐生椿に付き合ってもらったおかげで、今ではほぼブルに寄せられる。運が良ければど真ん中に刺さることもある。

 けれど射撃は――。

 どうにもならない。本当に、向いていない。

「ダメ。なんであんたが勝手に種目を決めるのよ? クレーンゲームのほうがよっぽど腕が出るじゃない」

 佐野靖子だって、ただの勢い任せじゃない。ここは引けないと分かっていた。

「へえ。勝負が怖いの? それとも、自分に腕がないって認める?」

 勝つためなら手段を...

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