第83章

「えっと……今それどころじゃないでしょう。中にはまだ、生徒が五十人以上取り残されてるんです。救助を待ってるんですよ」

「ひとまず放っておけ。あの子がもう中に紛れ込んだ以上、内と外で呼応する手はあるはずだ」

ベテランの工作員はそう言うなり、現場責任者に拡声器を持たせ、実弾装備の数名を連れて、正面から堂々と校内へ入って交渉に出させた。

もちろん、丸腰同然で突っ込ませる気はない。

彼は部下の一人に装甲車を単独で回させ、校舎の正面にどん、と横付けさせた。

それから責任者たちは、その装甲車を盾にして中へ呼びかける。

一見、時間のかかりそうな布陣だったが、実際は3分もかからず整った。

「中...

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