第247章 落ち着いている

渋谷奕は険しい顔つきで何も言わず、彼女に掛けられていたブランケットを剥ぎ取り、ベッドから抱え上げた。

「渋谷奕、今すごく気分が悪いの。点滴を抜いて何をするつもり?」

彼には、彼女に鎮痛剤と休息が必要だということが分からないのだろうか?

「気分が悪いなら黙ってろ」

「いい加減にして。どう言えば私から離れてくれるの? 今すぐ離して。どこに連れて行くつもり? クソ野郎!」

彼女はもがいて降りようとしたが、渋谷奕は彼女をきつく抱きしめ、長い脚で大股に外へと歩いていく。

病棟から駐車場までずっともがき続けた彼女は、すっかり力を失い、片手で耐え難いほど痛む胃を押さえながら、彼に抱かれて車に乗せ...

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