第260章 離婚してもまだべたべた

 藤崎隼人は数歩駆け寄り、彼女の隣に来ると、その手を固く握りしめた。

 彼女の言葉に、彼の心はなぜかざらついた。

 これまでの年月、彼女はずっと彼の背中を見つめ、彼を仰ぎ見ながら守ってきたのだ。どれほど彼を好きで、どれほど気にかけていれば、彼の足音まで聞き分けられるというのだろうか!

 自分がかつて彼女を裏切ったことを思うと、彼はひどく後悔した。

「これからは俺がお前を守る」

 彼はこの上なく真剣に彼女を見つめ、かつてないほど固い口調で言った。

 彼女の心はふいに温かくなった。彼を信じ、許し、もう一度チャンスを与えたいと強く思った。しかし、言葉は喉まで出かかったものの、結局は飲み込...

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