第261章 私こそが名門

「食べなくてもいいです」

篠原瑤は、三浦小夜がテーブルに運んできたお菓子に目をやった。お腹は空いているが、あまり食べる気にはなれない。

甘いものは太りやすい。

藤崎隼人の表情が微かに変わり、眼差しも少し和らいだ。「少し食べろ。大したことない」

「太ってるって嫌がってたじゃない」

「誰が嫌がったなんて言った。お前が子豚ちゃんみたいに太ったって、俺は変わらず可愛いがるさ」

そんな甘い言葉を聞かされ、篠原瑤の顔はさらに熱くなった。

三浦小夜は眉をひそめ、踵を返して外へ向かう。

彼女の印象にある藤崎隼人は、常に冷たい顔をしていて、仕事ぶりも言動も切れ味鋭いものだった。しかし、篠原瑤に対...

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