第326章 尾行

篠原詩織は、大倉俊が手加減しているのを感じ取っていた。彼の手を掴み、指をこじ開けようとするが、少しばかり力を込めても振りほどくことはできない。

彼女は唇の端を歪め、冷ややかな薄情な笑みを浮かべた。

「私たち、一蓮托生だってこと、忘れないで」

「それがどうした」

「篠原瑤が生きてる限り、私たちは毎日ビクビクしながら暮らさなきゃいけないのよ。あの女があなたを見逃すとでも? 私との連絡に使ってた裏の携帯電話、もうあいつに見つかっちゃったわ。きっとそこから足がつく。早晩、あなたはあいつの手のひらに落ちるのよ。捕まって刑務所ぶち込まれたくないなら、少しは頭を冷やして現実を見なさい」

朝早くから...

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