第353章 身を捧げるのはいかが?

中年の女は歯ぎしりし、彼女を指差して忌々しげに言い放つ。

「覚えてなさいよ」

脅しなど痛くも痒くもない。

被害者は自分なのだから、恐れる理由など何一つなかった。

彼女は女を無視し、次の患者の診察を再開した。

女はほどなくして立ち去ったが、それから間もなく、若い看護師が駆け寄ってきて、上層部が彼女を呼んでいると告げた。

志村翔平の妻が上層部に直訴したのだ。その結果、彼女は停職処分を言い渡された。

通達を受けると、彼女は一言も文句を言わずオフィスに戻り、荷物をまとめ、私服に着替えて病院を後にした。

車での帰宅途中、数ヶ月連絡を取っていなかった母親から電話がかかってきた。

「いつ帰って...

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