第389章 私を嫌わないで

「久保湘子、言い過ぎよ」

 篠原瑤はカッとなり、胃の痛みをこらえながら声を荒らげた。

「なんでもかんでも桐生甜のせいにしないで。あなたがコンクールに出られたのは、桐生甜が枠を譲ってくれたからじゃない」

「それはあの子が妊娠して辞退したからでしょう。もし妊娠してなかったら、私に譲るわけないじゃない」

「あなた……」

「篠原瑤、私たちが知り合って何年になると思ってるの? 桐生甜とはまだ付き合いが浅いはずよ。あの子のために、私をそんな大声で怒鳴るなんて」

「どこが大声だっていうのよ」

「桐生甜の次は、どうせ藤崎隼人が大事なんでしょうね? もうわかったわ、あんたって人は男に夢中で、友達なん...

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