第393章 彼は胸が張り裂けそうだ

目に何かが突き刺さるような、鋭い痛み。

瞼を開けることすらできない。

炸裂して弾け飛んだガラスの破片が、容赦なく全身を切り裂く。彼女は床の上で小さく身を縮こまらせた。耳をつんざくような轟音。

乗用車の車体が、店の三分の二ほどまで食い込んでいる。なぎ倒されたテーブルの残骸。エアバッグに顔を埋めたまま、ピクリとも動かない運転手。生死は不明だ。

久保湘子は、恐怖で完全に硬直していた。

突っ込んできた鉄の塊と彼女との距離は、わずか半メートルほど。

現場は阿鼻叫喚の様相を呈していた。

葉月たち三人は死角となる壁の陰にいたため、暴走車に気づくのが遅れた。彼らが轟音を聞いた時には、すでにショーウ...

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