第404章 彼女は本気で彼を想ってはいない

竜が信じないといけないと思い、渋谷奕はベッドのヘッドボードにすがりつくと、震える自らの足で体を支え、少しずつ立ち上がった。

「ほら見ろ」

彼は本当に立ってみせたのだ。

数秒も持たず、両足は激しく震えていたが、確かな進歩だった。

ここ数日、彼は久保湘子のことを考えるたびに苛立ち、この一ヶ月の努力の結果をおろそかにしていた。それどころか、周囲の人間に対して当たり散らしてさえいたのだが……。

が早足で歩み寄り、彼を支えてベッドに寝かせる。

「坊ちゃん、おめでとうございます。ですが、今はしっかり休んでください」

渋谷奕の機嫌は急に良くなった。彼は布団を引...

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