第434章 彼女は彼の救い

遠山知佳は頬がカッと熱くなるのを感じ、慌ててうつむいた。病院の病室で彼が放った言葉が、今になってじわじわと脳裏に蘇ってくる。

「俺の家に来い。これからは俺が面倒を見る」

 何の関係も約束もないまま、のこのこと付いてきてしまったが、一体どういうつもりだったのか。

 頭が冷えてくると、自分の衝動的な行動が急に恥ずかしくなってきた。何も確認せず、ただ流されるままに、訳も分からず彼の家に来てしまったのだ。

「渋谷兄さん」

「ん?」

 彼は視線をこちらに向け、ゆっくりと上体を起こした。

「どうした?」

「どうして私を家に送ってくれなかったの?」

「お前の世話がしたいからだ」

「それから?...

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