第128章 彼女、本気で戦闘モードに入ったな

若林星奈は隣の市で二日間走り回り、ようやく新しい工場を決めた。

その足で夜通し車を飛ばし、雲城へ戻る。

マンションに着いたのは、夜八時を回っていた。

ドアを開けると、リビングはしんと静まり返っている。優斗は絨毯にうつ伏せになって図面を描いていたが、開錠音に気づくやいなやぱっと起き上がり、駆け寄って彼女の脚に抱きついた。

「ママ」

若林星奈は息子の頭を撫で、そのまま抱き上げる。

キッチンから水の流れる音。

「ぱんっ!」

三山唯の手元で皿がシンクに落ち、乾いた音が弾けた。

「わ……若林さん、帰ってきたんですね」三山唯の声は震え、視線はまともに合わない。

若林星奈は、逃げるよう...

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