第138章 証拠は?

水谷瑞貴が帰ったあと、若林星奈はリビングにしばらく立ち尽くしていた。

昨夜の出来事が、映画のワンシーンみたいに、コマ送りで脳裏に流れ込んでくる。

夜中に彼の腕の中へ転がり込んだこと。頬を彼の肩に押し当てていたこと。朝、優斗がドアを開けた瞬間の、あのまん丸い目。

思い出すほど、苛立つ。

星奈は手で顔をこすり、寝室へ入って着替えた。

パジャマを脱ぐとき、視界の端に、ベッドの足元へ蹴り飛ばされた分厚い掛け布団が映った。

本来は二人の間に置くためのものだったのに、まるで役に立たなかった。

星奈はそれをきっちり畳んでクローゼットに押し込み、心の中で決める。もう二度と、水谷瑞貴を泊めない。...

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