第148章 私を振り払う?

「……ああ」

西野直人はあっさり認めた。

「俺がひと言言えば、雲城じゃどのブランドもお前とは組まない。工場だって、どこもお前に品を回さなくなる」

一歩、距離を詰める。若林星奈の瞳を、逃がさない。

「星奈。スタジオなんか立ち上げた程度で、俺から逃げ切れると思ったか?」

西野直人は鼻で笑った。

「調べはついてる。水谷瑞貴は今朝方の便でヨーロッパへ――そう聞いた。遠洋国際のほうで大騒ぎが起きてる。あいつは少なくとも半月は戻れない」

見下ろす視線に、ねじ曲がった支配欲が滲む。

「今のお前には、頼れる後ろ盾なんてない」

若林星奈は退かなかった。

「西野直人。おじいちゃんの骨も冷めな...

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