第149章 西野直人は狂った

ルミネスタジオ。

若林星奈はデスクに座り、パソコンの画面に踊るニュースを無言で追っていた。

『西野グループ、資金繰り悪化。破産再建の可能性』

『西野家、複数の違法行為が発覚。関係者は警察が連行』

見出しを眺めても、胸のすくような気分にはならない。

むしろ、背中に冷たいものが這い上がってくる。

西野直人がどんな男か、星奈は痛いほど知っている。

偏執的で、プライドが高く、支配欲が強い。

いまの彼は、すべてを失った。

追い詰められた獣――そんな言葉が、嫌なほどしっくりくる。

ああいう人間が壊れたら、もう歯止めなんてない。

底も、線も、平気で踏み越える。

もっと強くならなきゃ...

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