第169章 狂った女!

西野直人が、唐突に動いた。

神田結愛へ猛然と飛びかかり、彼女の手にあるリモコンを奪い取ろうとする。

「動くな!」神田結愛が叫び、指をそのままボタンへ押しつけた。

西野直人は、ぎりぎりで動きを止める。

距離は一メートルもない。だが――賭けられない。

「西野直人。もう一歩でも動いたら、今すぐ爆破するからね」

神田結愛は歯を剥くように言い放った。

その様子を見た二人のジャンキーも、さすがに顔色を変えた。金目当てで誘拐に乗っただけで、命まで差し出すつもりはない。

「イカれ女! 爆薬があるなんて聞いてねえぞ!」

片方が吐き捨て、手にしていた鉄の棒を放り投げると、踵を返して外へ逃げ出し...

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