第171章 永遠に自分の世界に生きる

若林星奈は、可笑しくてたまらなかった。

水谷瑞貴の胸元に身を預けたまま、西野修也を見据える。

「西野さん、ニュースも見ないんですか」星奈の声は、やけに静かだった。「警察が発表してます。化学工場の爆発事故で、西野直人は死亡。死亡診断書だって、もう出てる」

「ふざけるなっ!」

西野修也が怒鳴り、広いリビングに声が反響した。

信じるはずがない、という顔だ。

「俺の息子が死ぬわけがない! あいつは運が強いんだ!」修也は星奈を睨みつけ、断言する。「海外でテロに巻き込まれたときだって、爆発のあと生きて帰ってきた! たかが化学工場ごときで死ぬはずがない!」

その必死さが、かえって哀れだった。...

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