第42章 君に何の資格があるのか

西野直人はモニターに映る最後の一行を、爪が食い込むほど睨みつけた。

その瞬間、表情が――完全に凍りつく。

リビングの真ん中に突っ立ったまま、まるで廊下に立たされた生徒みたいに、手も足も行き場を失う。胸の奥だけがざわついて、落ち着きどころがない。

そのとき、子供部屋から、押し殺したような声が漏れてきた。

優斗に絵本でも読んでいるのか、それとも何かの旋律を、小さく口ずさんでいるのか。

柔らかくて、根気強くて。

――三年前と、同じだった。

あの頃。

彼女は彼の胸に頬を寄せて、まだ見ぬ未来を嬉しそうに語った。子どもができたら、どんな部屋にしよう、どんな寝物語を聞かせようって。

忘れ...

ログインして続きを読む