第46章 自作自演

鈴木は彼女のただならぬ様子にぎょっとし、油断する暇もなく路肩へ寄せて急停車した。

「山川部長、大丈夫ですか? 病院へ――」

「いい! ……ただの持病よ。薬は出てる。ほら、前の薬局。あそこで一箱買ってきて、早く!」

彼女は街角の24時間営業の薬局を指さした。

鈴木は一瞬ためらう。「ですが社長から、必ず――」

「西野社長が、息子に何かあったって知ったら……あなた、責任取れるの!?」

山川心菜は甲高く叫び、後部座席で身体を丸めて、苦しそうに呻き始める。

鈴木は怒鳴り声にびくりと肩を跳ねさせ、それ以上は口答えできずにドアを押し開け、薬局へ向かって駆け出した。

鈴木の背中が薬局の入口へ...

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