第81章 謝罪

水谷瑞貴は答えなかった。熱で意識が朦朧としている。

若林星奈は立ち上がり、キッチンへ薬を探しに行った。棚という棚をひっくり返したが、出てきたのはイブプロフェンが一箱と、ポビドンヨードが半分ほど残った瓶だけ。

それをリビングへ持ち帰り、ぬるい水をコップに注ぐ。

「起きて。薬、飲んで」

水谷瑞貴はソファに横たわったまま、ぴくりとも動かない。

若林星奈は仕方なく身をかがめ、片手で彼の後頭部を支えて少し持ち上げ、もう片方の手で錠剤を唇のそばへ運んだ。

「口、開けて」

彼はぼんやりと口を開く。若林星奈は錠剤を入れ、水のコップを唇へ寄せた。

半分は口の端からこぼれてしまった。タオルで拭い...

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