第97章 まだ彼女と一緒にいる?

若林星奈は、航空券の予約画面をスクショして、三山唯のLIMEに送った。

唯はキッチンで食器を洗っていた。スマホの通知音に手を止め、手を拭いて画面を見る。

――一瞬、固まった。

「若林さん?」

唯はキッチンから顔を覗かせる。手にはまだ布巾を握ったまま。

「……遠くへ行かれるんですか?」

ソファで荷造りのリストをまとめていた若林星奈が、声に顔を上げた。

「うん。南側にちょっと。用事があって。たぶん一週間くらい」

「じゃあ、優斗くんは……」

「優斗は連れていく。高田さんも一緒」

唯の手から、雑巾がぱさりと床に落ちた。

顔色が、すっと抜ける。

――若林さん、私を辞めさせる気な...

ログインして続きを読む