チャプター 13

イライジャ・ヴォーン

意識が徐々に戻ってきた。頭は重く、体中が痛む。感覚が戻るにつれ、不快感が増していく。自分の中で何かがおかしい。違和感がある。

衝撃が、激しい一撃のように俺を襲った。

呼吸が早まり、胸が締めつけられる。事実に気づいた瞬間、絶望が俺を支配した。

まさか、あいつは……俺の中に自身を挿れたまま眠ったのか?

動こうとしたが、腰に回された強い力がそれを許さなかった。逞しい腕が俺を彼に押し付け、逃げようとするあらゆる試みを封じ込める。心臓が早鐘を打ち、頭の中では昨夜の光景が悲鳴のようにフラッシュバックしていた。

なぜ、こんなことにならなければならなかったんだ?

俺は無実の...

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