チャプター 21

ダンテ・カステリ。

俺は棟を出て、奴がいる独房へと向かった――刑務所内で最も有力なリーダーの一人、ドッグに守られている場所だ。足取りは冷静だったが、俺が放つ威圧感は影のように空間を侵食していった。

食堂の階段を上がる。囚人たちは独房から無言で俺を見つめ、その重苦しい視線を背中に浴びせた。夜、俺が独房を出ることが何を意味するのか、誰もが知っていた。

誰かが死ぬということだ。

鉄格子の閉ざされた最後の独房に近づく。看守は俺を一目見ただけで全てを悟った。彼は手順通り無線に吹き込む。鍵が外れる大きなクリック音が廊下に響き渡った。

俺は遠慮なく中に入った。

目の前の光景に視線が止まる。ヴィボ...

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