チャプター 46

エドガー・ラングレー

満足げな笑みを浮かべ、俺は廊下を歩いた。すれ違う警備兵たちに短く頷いてみせるが、心はここにはない。

一瞬だけ目を閉じ、昨夜の出来事を反芻する。

独房棟を見回っていたときのことだ。「死神(リーパー)」の独房の前を通りかかると、あえぎ声が聞こえてきた。あいつの部屋からそんな音がするのは珍しいことじゃない。だが俺が足を止めたのは、その奇妙な響きのせいだった――絶望と情欲が入り混じったような音色。

本能のままに近づき、カーテンのわずかな隙間から中を覗き込んだ。そして、その光景に釘付けになった。

新入りのイライジャ・ヴォーンだ。

その身のこなし、倒錯した旋律のように漏れ...

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