チャプター 49

ダンテ・カステリ。

ラングレーの亡骸に背を向け、俺はイライジャの方へと歩み寄った。

彼は意識を失い、汚れた地面にその身を崩れ落ちさせていた。

俺はその傍らに膝をつき、彼を腕の中にすくい上げた。

俺に比べて、その体はあまりにも小さく感じられた。

なんと脆いことか。

だが、彼は脆くなどなかった。

俺のウサギは、これを生き延びたのだ。

俺は踵を返し、運動場を後にした。

囚人たちは即座に道を空け、まるで俺が悪魔の化身であるかのように後ずさりした。

あながち間違いではない。

「遅くなってすまない、イライジャ」

彼の瞼がゆっくりと震え、開いた。

その瞳は涙で潤んでいた。

「ぼ、...

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