第1047章

坂田和也は淡々と言い放った。

「お前に、そんな機会は一生来ない」

「そうだといいわね!」

松本桜は顎をふっと上げると、小林絵里に向かってぱちりとウインクする。

小林絵里は口元に笑みを浮かべつつも、眉と目元にどこか諦めが滲んだ。いったいいつになったら、この二人は口げんかをやめるのだろう。

ショッピングモールに着くやいなや、松本桜は小林絵里の腕を引いて売り場を回り始めた。気に入ったものは即決で購入。遠慮も歯止めもなく、好き放題に買い物をしていく。

――気持ちよすぎる。

坂田和也は黙って二人の後ろをついていくだけだ。時おり電話を数本入れては、仕事の段取りを崩さない。

午前中いっぱい...

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