第110章

小林絵里の顔が途端に曇った。

どうやら、松本桜の推測は的中したようだ。

今回無理やり休日出勤させられたのは、やはり坂田和也の差し金だったのだ。

松本幸雄は彼女の冷たい視線を必死に無視し、書類を差し出した。

「小林さん、この書類のデータが間違っているから、もう一度校正し直してくれないか」

小林絵里は書類をひったくり、冷ややかに言い放った。

「もし間違っている箇所がなかったら、ただじゃおかないからね」

松本幸雄は絶句した。

「……」

彼はすっかり顔面蒼白になっていた!

「コホン……小林さん、そう言ったのは坂田社長であって、僕じゃないからね」

松本幸雄は慌てて口を開き、関与を...

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