第117章

ドアの外にいる人物を見て、彼女はハッと動きを止めた。

なんであいつが?

小林絵里は手にしていた金属バットをぎゅっと握りしめ、くるりと背を向けた。

絶対にドアを開けるものか。一生、開けてやるもんか。

今の彼女は、このくそ野郎の顔を見るだけで虫唾が走るのだ。

小林絵里はキッチンに入って手早くうどんを茹でると、すぐさまタブレットを取り出し、適当なドラマを再生して見始めた。

意識はすっかりドラマの世界へと引き込まれ、ドアの外にいる男がどうなろうと、知ったことではなかった。

だが、一時間ほど経った頃。

再びインターホンが鳴り響いた。

小林絵里はまだ坂田和也がいるのだろうと思い、無視を...

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