第132章

坂田和也は椅子に腰を下ろし、気高く冷ややかな表情で言い放った。

「まずは飯だ」

小林絵里はつかつかと歩み寄り、彼の手から直接箸を奪い取ると、バンッと音を立ててテーブルに叩きつけた。

「坂田和也、あなた一体どうやって入ってきたの?」

坂田和也は淡々とした面持ちのまま、スッと視線を上げる。ぷりぷりと怒り心頭の彼女を見ていると、なぜか無性に愉快な気分になってくるのだ。

「電子錠のパスワードを変えれば、俺が入ってこられないとでも思ったか? 俺がその気になれば、いつでも入れるんだよ」

彼女をじっと見据えるその声は、低く、魅力的な響きを帯びていた。

だが、なぜだろうか。小林絵里には、彼...

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