第136章

小林絵里は静かに彼を見つめ、挑発するように眉を上げた。

「続けないんですか?」

坂田和也はふんと鼻で冷笑すると、立ち上がってそのまま部屋を出て行った。

鼓膜を破るような激しいドアを閉める音が響き渡り、小林絵里はふうっと重い息を吐き出した。

もし彼がそのまま続けていたらどうしようかと、本当に怖かったのだ。

昨夜のように、きっと何も抵抗できなかっただろう。

ただ、彼女は嫌だった。

彼の心の中には夏目夕子がいる。これ以上、彼と深く関わりたくはなかった。

この一ヶ月を、ただ無事にやり過ごせればそれでいい。

その時が来たら、絶対に離婚する。

……

翌日。

小林絵里が仕事を終えて...

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