第156章

そう言い捨てると、坂田正義は激しく咳き込んだ。

高橋雲は傍らで彼の背中をさすりながらなだめた。

「あなた、そんなに興奮しないで。まだ事情がはっきりしたわけじゃないんだから、もう少し待ちましょう」

小林絵里はただ、病室のベッドで眠る坂田和也をじっと見つめていた。

だが、すでにボディーガードたちが踏み込んできて、彼女を外へと引きずり出していった。

病室の扉が、彼女の目の前で無情に閉ざされた。

「絵里!」

古川修一を見送って戻ってきた松本桜は、絵里が追い出されるのを目にして、たまらず胸を痛めた。

小林絵里は静かに言った。

「わたしは平気よ」

松本桜は痛ましく思いながら彼女を...

ログインして続きを読む