第186章

高橋雲はエステサロンを後にした。

ここ数日、小林絵里はろくに休めていなかった。施術ベッドに横たわり、エステティシャンのマッサージを受けているうち、いつの間にか深い眠りに落ちていたのである。

再び目を覚ました頃には、外はすっかり日が落ちて、夜の闇に包まれていた。

サロンを出た小林絵里は、スマートフォンを取り出し、タクシーの手配をしようとした。

来る時は気に留めなかったが、いざ帰る段になって、このサロンがひどく郊外に位置していることに気がついた。タクシーなど滅多に通らない場所だったのだ。

道端に立ってしばらく待っていると、ようやく一台のタクシーがのろのろと近づいてくるのが見えた。

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