第213章

松本桜もつられて視線を落とし、心臓が飛び出しそうになった。

  まずい!

  見つかる……!

  ――そう思って覗き込んだ瞬間、彼女は気づく。

  スマホが、壊れていた。

  画面が真っ黒だ。

  一瞬、泣くべきなのか笑うべきなのか、自分でもわからなくなった。

  古川修一が眉をひそめる。「……おまえ、何をそんなにビクビクしてる?」

  松本桜は無表情のまま彼を見た。「別に緊張なんてしてない。っていうか、なんでわたしの背後にこっそり立つんですか? ……まさか、襲う気です?」

  古川修一「……」

  なんとも言えない顔で彼女を見て、ため息混じりに言う。「飯、できたか見に来...

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