第248章

小林絵里はすぐに察し、歩み寄って彼の腕にそっと絡みつくと、甘い笑みを向けた。

坂田和也の瞳が一瞬止まり、冷えた声で言い放つ。

「笑い方がブサイクだな」

小林絵里「……」

頬に貼りついていた笑みが、すうっと消えた。

くそ野郎。ほんと、扱いづらい。

逆らっても駄目、機嫌を取っても駄目。

じゃあ、もう投げやりでいいでしょ。

坂田和也は小林絵里を連れ、邸宅へ向かう。門をくぐった瞬間、景色がぱっと開けた。

敷地は1万平方メートル近い庭園。風船にリボン、そして花園の中央には、薔薇で組み上げられた火山のオブジェまである。夢みたいに作り込まれた空間だった。

ピンクの薔薇が一本の道のように...

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