第252章

江口俐央がまだ願い事をしていた、その次の瞬間――手首をぐいっと乱暴に掴まれ、痛みで悲鳴を上げそうになる。

「江口俐央。小林絵里をどこへやった?」

坂田和也の漆黒の瞳に、ひやりとした寒色が差した。江口俐央を見下ろす視線は冷たく、次の瞬間にでも八つ裂きにされそうな気配すらある。

江口俐央は顔色を失った。「和也お兄ちゃん、痛い……放して……」

だが坂田和也は放すどころか、さらに指に力を込めた。

「言え。小林絵里はどこだ」

江口俐央は痛みに涙をこぼし、氷のような視線に触れてびくりと肩をすくめる。

「わ……わたし、知らないよ……どこに行ったかなんて……和也お兄ちゃん、本当に痛いの……!」...

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