第257章

小林絵里ははっとして、慌てて身を引いた。「坂田和也、いい加減にして」

坂田和也はじっと彼女を見つめるだけで、何も言わない。

小林絵里は大きく息を吸い込み、ベルトをするりと引き抜いた。次いで長ズボンも……。

最後のところで、彼女はくるりと背を向けると、言い訳みたいに口にした。「急に思い出したの。まだ片づけてないものがあった……先に片づけてくるね」

そう言いながら、逃げるように歩き出す。

「何を片づけるんだ?」

坂田和也の声に、小林絵りは振り返りもせず答えた。「服よ。さっき着替えた服、まだ洗ってなくて。洗ってくる」

彼女は自分の手を急いで引き抜き、足早に客間へと滑り込んだ。

坂田...

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