第298章

どう言えばいいんだろう。

夏目夕子が脚を失ったのは、坂田和也のせいだ。坂田和也は、彼女に責任を負うべき――理屈ではわかっている。

それでも、わたしは胸の奥がざわついた。

とくに、夏目夕子が義足を抱えて、めそめそ泣いているのを見たとき。いっそう不快になった。

――なんだか、あの人は善意だけじゃない気がする。

小林絵里は視線を落とし、自分の心の醜さに気づいてしまう。脚を失った相手を前にして、こんな疑いを抱くなんて。

小林絵里は深く息を吸い、気持ちを落ち着かせて、そのまま部屋へ入った。

……もういい。

こんな時間だ。休まなきゃ。

うん……坂田和也は向こうに行ったし、今夜は帰ってこ...

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