第322章

高川寒彦の顔に、嘲るような笑みが浮かんだ。坂田和也を見据え、言い放つ。

「坂田社長。うちの門をぶち壊したうえに、今度は不法侵入ですか。いったい何のつもりだ?」

坂田和也の鋭い視線が、その顔を貫いた。瞳の奥で冷たい光がきらりと揺れる。

「小林絵里を出せ。他は追及しない」

高川寒彦が鼻で笑った。

「出さないと言ったら?」

坂田和也は感情のない目で告げる。

「最近はずいぶん気楽に暮らしてるみたいだな。叔父の家の連中が、お前の今のやってることを知ったら……どうなると思う?」

高川寒彦の不羈な笑みが、わずかに翳った。

「坂田和也……脅してるのか?」

「小林絵里を出せ」

高川寒彦は...

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