第343章

それは間違いなく、彼女のキーホルダーだった。

「ありがとうございます」

小林絵里はキーホルダーを受け取ると、男を見上げて言った。

運転手はひらひらと手を振る。「いえいえ。よかったら高評価だけお願いします」

「はい」

小林絵りは踵を返し、家へ戻った。

少し騒いだせいか、もう空腹も感じない。

スマホを取り出すと、高川寒彦からメッセージが届いていた。

高川寒彦【朝食うまかった。坂田和也、憤死してないよな?】

小林絵里は思わず口元をゆるめ、くすりと笑う。

小林絵里【大丈夫です。美味しいって思ってくれたなら、それで】

高川寒彦【昼は来なくていい。ちゃんと休め】

小林絵里【じゃあ...

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