第377章

坂田和也は彼女の頬へ、唇へと口づけを落とし、灼けつく息を肌に吹きつけた。まるで溶かしてしまうかのように。

小林絵里の身体は止めどなく震える。彼女はふいに彼の肩へ噛みつき、力を込めた。歯が食い込んだ瞬間、彼の筋肉がぴくりと強張るのがわかった。

「気持ちいいなら声を出せ。俺たちは夫婦だ。恥ずかしがる必要はない」

見透かしたような低い声が、耳もとで響く。

小林絵里はその波が引くのを待ってから、ようやく口を離した。息は微かに乱れ、潤んで赤い瞳で冷たく彼を見返す。

坂田和也はその表情を眺め、眉をわずかに上げた。

「なんだ? 使い終わったら、責任は取りたくないのか?」

そう言うなり、彼は彼...

ログインして続きを読む