第379章

小林絵里は慌ただしくご飯を二口ほどかき込み、立ち上がるとすぐ松本桜の家へ向かった。

階段を上がった瞬間、桜の部屋のドアが開け放たれていて、入口には警官が二人立っていた。

松本桜は警官と何か話している。

「桜」

絵里が近づいて声をかけると、桜は彼女のほうを向き、間髪入れずに言った。

「絵里、あなたがここに住んでたとき、誰か入ってきたことある? 怪我とかしてない?」

警官二人も絵里へ視線を寄こす。

「わたしが住んでいた間は、誰も入ってきてないです」

「じゃあ、あなたが引っ越したあとに――あいつらが入ったんだね」

絵里は小さくうなずいた。

「たぶん昨夜です。おとといも荷物を片づ...

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