第380章

相手の態度は、やけにふてぶてしかった。

松本桜の短気に火がつく。「買えるかどうかはあたしの勝手でしょ。人の手からぶんどって、何様? 品がないって自覚ある?」

少女は言葉に詰まり、すぐさま「伊月」と呼んだ女を、悔しそうに見上げた。

周防伊月はソファにどっかと腰を下ろし、腕を組んだまま、サングラスの奥の視線を小林絵里へ真っすぐ向ける。そして言い放つ。「倍で払う。この服は私がもらう」

桜が鼻で笑う。「金があると偉いわけ? そんなに金持ちなら店ごと買えば?」

マスクの下の伊月の表情が、すっと冷えた。

「今、服はこっちが持ってる。だから、もらう。あんたに何ができる?」

あまりにも傲慢な物...

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