第393章

車は高速で公道を駆け、空はじわじわと暮れていった。

松本桜は手足をまた縛られ、後部座席へ放り込まれている。

古川修一の顔色は冴えないどころの話じゃない。最悪の気分だった。

なんで俺が、こんな目に――。

この女が俺の手で死んだらどうする?

牢屋なんてごめんだ。

最寄りの別荘に着くなり、古川修一は松本桜を肩に担いで中へ入った。執事はその光景を見て、目を丸くして固まる。

「ぼ、坊っちゃま……だ、だめでございますよ、法に触れるようなことは……! 奥さまが知ったら気を失われます!」

執事は震えながら後を追い、必死に言い聞かせる。

だって、どう見ても真っ当じゃない。

少女は手足を縛ら...

ログインして続きを読む