第402章

江口寧々は車に乗り込み、そのまま去っていった。

坂田和也は小林絵里へ視線を向ける。瞳から温度が消え、低い声で言った。

「……何か言うことはないのか?」

小林絵里は平然と返す。

「何を? 彼女に謝れってことですか?」

口元に、薄い嘲笑が浮かぶ。

その表情が、坂田和也にはひどく目障りだった。凛々しい眉がきゅっと寄り、周囲の空気まで数度下がったように感じる。

「小林絵里。あいつはDKグループの提携先だ。お前は俺の妻で、お前があいつを傷つけたなら、俺が傷つけたのと同じだ。……この件、どう落とし前をつけるつもりだ?」

「わたしは傷つけてません。掴んできたのは向こうです。だから振りほどい...

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