第405章

骨の髄まで沁みるような冷気が、じわりと広がって覆いかぶさる。小林絵里の反応は少し鈍かったが、それでも確かに感じ取った。

「……あなた、誰?」

必死に身をよじる。けれど彼女の腕を掴む手は、まるで鉄の万力だ。きつく締め上げられ、痛みが走る。

「痛い!」

小林絵里は悲鳴を漏らし、さらに激しく抵抗した。

「おい、誰だ! 彼女を離せ!」

須藤星皓はその光景を見るなり、すぐさま前へ出て坂田和也を押しのけようとする。

坂田和也の整った鋭い顔立ちは、冷えきっていた。目の前の小林絵里は酔いが回り、焦点の合わない瞳。服は半分濡れていて、清純さと妖しさが同居している。

ここで酒を飲むなんて。

し...

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