第409章

坂田和也「……」

  執事が一歩進み出て小林絵里に挨拶をした。小林絵里もやわらかく微笑んで応じ、そのまま立ち去る。

  執事が坂田和也へ視線を移すと、顔色はひどく険しい。周囲の空気まで重く沈み、レストランの温度が数度下がったようにすら感じられた。

  本来なら声をかけるべき場面だ。しかしその表情を見た瞬間、執事は言葉を飲み込んだ。

  ……

  小林絵里がスタジオに着くと、入口には案の定、十数人が詰めかけていた。誰も彼も顔色が冴えず、眉間に深い皺。空気はどんよりと重い。

  先頭に立っているのは吉野有保だった。

  小林絵里の姿を見つけるや否や、吉野有保は駆け寄ってくる。申し訳...

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