第411章

吉野有保たちも、縋るような目で坂田和也を見上げた。

「坂田社長、もう二度としません」

「坂田社長、どうかもう一度だけチャンスを……」

「……」

坂田和也の姿を見た途端、まるで猫の前の鼠だ。尻尾を巻いて、揃って頭を下げる。

夏目夕子は柔らかな笑みを浮かべたまま、瞬きもせず坂田和也を見つめていた。

坂田和也は冷えた表情のまま、清廉で近寄りがたい気配を纏っている。連中を淡々と一瞥し、問い落とした。

「お前ら……誰だ?」

吉野有保たちは顔を見合わせる。

そのとき松本幸雄が言った。

「坂田社長、昨夜、奥様に嫌がらせをしたのはこいつらです」

声は小さく、隣に立つ夏目夕子にしか届かな...

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